羊雲 -2ページ目

ロスト イン トランスレーション

見た事多分無いけど、巨匠コッポラの娘、ソフィア・コッポラ監督作品ロスト・イン・トランスレーションを見てみました。CM 撮影の為に日本に来た映画俳優と、夫の仕事にくっ付いて日本にやってきた妻が出会う話です。

私は常々、中身の無い話、先に進みそうで進まない話が好きだと言ってきているのですが、まぁ、そんな話でした。

新宿と渋谷が舞台で、なんか良く行ってるところなのに、カメラを通してみると、なんとなく違った風景に見える。外国人から見た視点で見ている自分に気が付く。これが感情移入から来る先入観で無く、脚本と技術でそう見せられているならすごい事だなぁと思った。結構、外国の人の撮った日本って偏ってたり、間違ってたり、一部をクローズアップし過ぎて変になってたりするけど、現実に近いというか、自分の見えてる東京に近かったと思いました。

友達の知り合いに外国の友達がいて、前にちょっと会った事があるんだけど、なんかその人もこんな二人の雰囲気を持ってました。退屈と不安とノリとがないまぜになった感じ?なんかそういう行間が良く撮れていたと思いますよ。勝手にそう見てるだけかもしれませんが…。他の映画批評見ているとこんな日本は無いとか、コメディとか書いてありましたけど、私はそうは思いませんでした。なんか、こういう雰囲気を見た事がある様な気がする。

描写が多いので、勝手に想像してしまう効果もあるのかもしれません。全体的にセリフ少な目ですし…。

デンジャラス・ビューティー

今度2も DVD で発売されるサンドラブロック主演デンジャラス・ビューティー を見てみました。

サンドラ・ブロック扮する FBI 捜査官ハートが、ミスコンに潜入操作する話です。

子どもの時のシーン、いじめっこをコブシで撃退し、いじめられっこの方に告白するのですが逆にフラれ、やはりコブシを見舞ってしまう。そんな描写から始まって、ツカミは結構OKでした。

次のカットもロシア人のなんかの取引現場をおさえるシーンで、展開もいい感じ。まだまだ、ミスコンが出てきません。

まぁ、いろいろあって最初はブサイクなのですが、美人に改造されてミスコンへ参加。…と、この辺までは良かったのですが、おおーいっ、そろそろアクションが欲しいぞっ!てな感じで、中盤ぜんっぜんアクションの無い空虚な時間が過ぎていくのでした。

ジャブの様なユーモア(?)はそこかしこに詰められていて、また、展開も良いので見れない事は無いのですが、ミラ・ジョボビッチばりのアクションを期待していた私達としては、ちょっと表紙抜けした感じでした…。まぁ、勝手に期待してる私達も悪いのですが…。てか、じゃあデンジャラスじゃねーじゃねぇかっ!?って思っていたのですが、原題は Miss Congeniality でして、あぁ、なんか勘違いして見てた?って感じですね。ミニミニ大作戦 の逆を行く感じとでも言いましょうか、まぁそんな感じです。

まぁ、サンドラ・ブロックが可愛かったので良しとします。

と思っていたのですが、先週金曜ロードショウでやってたんですね…。DVD をわざわざ借りてしまいました。無念。

職業欄はエスパー

森 達也氏の著、『放送禁止歌』 に続きまして、『職業欄はエスパー』 も、羊姫に薦められて読んでみました。こちらもフジテレビの深夜番組NOFXで放送されたドキュメンタリーにまつわる小説となっていました。この放送は見ていなかったですね。そもそもNOFXって常に見ようと思って見る番組じゃなくて、深夜に寝れねぇな~って思っている時にテレビを付けると、やってる番組じゃないですか。でもちょっと見るとやっぱり面白いので見てしまう。そんな感じの番組ですよね。

さて、この小説の内容は、作者の森さんがドキュメンタリー番組を作る為に3人のエスパーに関わって、かけあし6年間の間の出来事がまとめられています。スプーン曲げの清田氏や、ダウジングの堤氏、UFOの秋山氏の3人と作者が織り成す物語です。

エスパーって言葉を聞くと何故かノスタルジックな気分になってしまいます。エスパー魔美とか20世紀的な匂いが脳裏に浮かびます。てれぽーてーしょーんってあの主題歌と、洞窟の中に閉じ込められる話を思い出してしまいます。

ちょっと話がずれてしまいましたが、超能力者というものに光をあてて、そこから何か見えてこないか?というのが、この本とノンフィクションの狙いです。どうも超能力とかの話をすると、「信じる」か「信じない」かっていう話をしないといけないみたいですが、私は別にどっちでもいいんじゃねぇの?という感じです。UFO見た人は見たんだろうし、背中の後ろに人が見える人は見えると思うのですよ。そういう意味で言えば、力を入れなくても簡単にスプーン曲げれる人もいると思うし…。

じゃあ信じるのか?って聞かれそうだけど、その質問というか定義ってあんまし意味が無いと思うんですよね。信じてるわけじゃなくて、そういう人もいるかな?っていうか、そう思ってるだけだから。

あとオカルトってテレビで見るとなんかものすごくウソっぽくない?というか逆に本で読むと妙に説得力があるというか。田口ランディの話とか、やっぱ本当なんだろうなぁって思ってしまう。まぁ、信じてはいませんけどね。

ヴィレッジ

『ヴィレッジ』を見てみました。シックス・センスの監督作品という事で、結構怖いかなぁと羊姫とビビリながら見ていましたよ。昨今のホラー映画って、コマーシャルだけで十分うなされてしまうくらい怖いじゃないですか。そんな中、羊姫は大の怖がりなので、中々ホラー映画を見てくれないのですが、まぁ、ヴィレッジくらいだったら大丈夫でしょうという事で、借りてみました。

以下、感想、ネタバレを含みます。

実はあまり怖く無かったです。要所要所でビビらせるところは数箇所あるのですが、シックス・センス程、センセーショナルな怖さじゃないって言うか、そんな感じです。

主人公達の村は森の奥深くにありまして、自給自足で生活していますが、森には「語ってはならぬ物」、いわゆる怪物が住んでいまして、村人と怪物お互いに協定を作り不可侵の関係を保っていました。

で、最初は森の中から気配がしたり、咆哮が聞こえたりして、禍々しい感じを醸し出しているのですが、中盤普通にこの怪物が村を襲いに登場します。これがまたなんか引っぱるだけ引っぱって、普通に登場してくるので、なんか拍子抜けしたというか、「じゃあ、戦えよ」 みないなツッコミが入りそうでした。なんか CM だと見えなさそうじゃ無かったですか?敵って…。

で、まぁ、いろいろとありまして、町に薬を取りに行かないとならない状況になってしまうのですが、主人公の盲目の少女(?)が深い森を歩いてくわけなんですよ。「なんで?親父が行けよっ!」 と羊姫からするどいツッコミ。また、最初は村の男集が2人付いて行くのですが、途中でビビって帰ってしまいます。「男としてありえないっ!おかしいっ!」 とは、羊姫の談です。

悪口はそのくらいにして…、総合的な感想ですが、上品なロジックのお話を突きつけられた感じ?そんな感じですね。シックス・センスの時もロジックがあって、ネタというか、えーっと…、タネ明かしの妙技というかは、かなり冴えていました。そのあたりが、この話の楽しみ所なのかと思います。なんでっ?っていう見ている人の引き付け方と、その答えが上手くて良かったです。まぁ、上手すぎるので、というか、なんか上品過ぎて逆に腑に落ちない感じなのかもしれません。

昨晩お会いしましょう

世間は2足歩行のレッサーパンダと、ピアノマンに沸いています。私は最近また組み込み Linux での開発を始めました。ついこの間までは別のプラットホームだったので、かなり感覚を忘れていて思い出すのが大変です。

さて、田口ランディさんの 『神様はいますか?』 を読んだ後、短編集 『昨晩お会いしましょう』 を読んでいなかったみたいなので読んでみました。

羊姫に聞いても 「読んだ覚えが無い」 との事なので、書店で見つけて 「これこれ」 と羊姫に見せてみると、「やっぱり読んだ気がする。いや、読んだ。持ってる」 …と。実はウチにありました…。

その後、家に帰ってさっそく読み始めましたが、まぁ、田口ランディさん本人が言っている様にエロが話の中心になっている短編集でしたね。

エロはエロで良いのですが…、あぁ、やっぱりピンと来ませんでした。今回のピンと来なかった理由は何でしょうね…?エロが多いあまり、お話の内容が薄かったのかとも思います。

私は『コンセント』を大絶賛しているのですが、あれはあれで結構エロい描写があると思うのです。でも、全体的な話の構成というか、読んだ後にガーンって、結構衝撃的だったのですよ。だから今回の作品とか、短編なのでエロい描写に力を入れるあまり、話自体にパワーが無かったかなぁ…と。

エロを主題に置いている作品なので、それはそれであってるというか、正しいっちゃあ正しいんですけどね。

短編だから構成とかもエロを増やすと、それ以外の部分が削れるわけで、そういう風に見えちゃってるのが、残念な所かなぁと。

放送禁止歌

またも羊姫の推薦で、森 達也著 『放送禁止歌』 を読んでみました。

下ネタかと思ってたのですが大間違いでした。最初の先入観で、そう思ってしまった自分が、あまりにも情けない…。もう、悔やんでも悔やみきれない。

紹介されている歌は、まぁ、下ネタから始まって、所謂、公序良俗に反するもの、政治批判、社会風刺などから、最後は部落問題にまで著者は光をあてます。歌そのものよりも背景や、その意味についての考察が深く、読み応えのある一冊でした。差別問題にも触れているので、節度と覚悟が必要な大人の本でした。

また、この本の冒頭の章はドキュメンタリー番組化された事があるらしく、なんか…、言われてみれば、見たような気がする感じが…。

放送禁止歌というのは事実上存在しておらず、要注意歌謡曲というガイドラインが決められており、放送する、しないの判断は放送局に委ねられている。放送禁止歌と決めつけ、思考する事を放棄し、短絡的に「放送しない」と決めているのは放送局だ。というメディアの思考停止に対しての問題提起がテーマでした。

思考停止。

仕事をしていると、いくらでもあるように感じます。誰が決めたか、なんでそうなったかが分からないルール。慣習で皆、そうしているから、自分もそれに従うような事。どう考えても面倒くさくて、やりがいの無い事なのに、さも、その事に意味がある様にやっていて、「なんか意味あるんですか?」と聞くと「いや…」と口ごもる。

そんな事はいくらでもある様に思うのです。「ちゃんと考える事、これ大切」と言いますがぁ、なんか実際考えられないっスヨ。とりあえず私の仕事って、プログラムがメインなんです。兎に角書いて動くものが出来ないと…、しかも〆切はいっつもキツイので、考えてる余裕なんて無いッス。とりあえず、決められてる通りに、言われた事こなしますよ。

これが思考停止という状態なのだなぁ、と思いまた反省。少し自己嫌悪にさせられた本でした。

何気に「食わず」の人はいるらしい。

日頃、暴飲暴食は精神の安定の為と、やめられないわたくしですが、こないだの「奇跡体験 アンビリバボー」で、食べずに何年も生きてる老婦人みたいな人が出ていましたね。

太陽光で、ビタミンD以外も作るとか、空気中から水分を得るとか。

ちょっとカルチャーショックでした。…というか、暴飲暴食を趣味の様にしていても、ある意味こういう人には憧れてしまうわけで。なんかすごいなぁ、そんな風に生きれたら、エンゲル係数が、0 ですよ。全くの 0 。ウチは、半分以上行ってるしなぁ…。

ウチの経済事情は置いておいて、まぁ、信憑性も分からんのでそんなもんかなぁ…と思っていましたし、気になるけど、記事にしたい程では無いなぁと、思っていたたのですが、なんかこの 「食わず」 の人。他にもいました。というわけで、この記事を書いてる次第でございます。

4年間、太陽と水だけで生きる科学者 ドイツ

一応、この人は水だけは飲んでるみたいですけど、すごいなぁ。歳とったら、こうなれるのかなぁ…。

ええと確か北欧の人は年中を通して、日照時間が少ないから、ちょっと日光を浴びただけでも、ビタミンDがビュンビュン作られるんでしたっけ?うろ覚えですが…。その辺も関係あったりして。日本人は無理かな?飽食の時代だし。いや、時代は関係無いか…。

自衛隊広報センターへ行ってみる

自衛隊広報センター 今日も今日とて、羊姫の計らいで場所は朝霞駐屯地、自衛隊は広報センターまで、観光に行ってきました。今年の初めくらいに企画したのですが、寒くてパスしていたので、ゴールデンウィークの最終日。ついに実現しました次第です。

写真は展示スペースを広報センター2階から撮ったもの、戦車とヘリが鎮座しています。ヘリって思ったよりもデカイのですね…。

今日は子どもの日で、子どもの日イベントと称して、カレーを食べさせてくれたり、朝霞駐屯地を案内してくれたりといろいろやっておりました。まぁ、そのため、お子様が多く、結構見て周るには邪魔だったり…。

というわけで、付いたらまずはカレー。一応タダじゃなかったので、300円払ってチケットを買うと、普通にカレーに加え鳥飯までくれました。

カレーととりめし この広報センターに来る前に、和光市の駅前でラーメンを食べていたのですが、ちょっと足りなかったので、大丈夫かなぁと思ったのですが、さすがに普通に2人前の量でして、全部食べるのが大変でした。残したら怒られそうですし…。

カレーは普通のボンカレー味でした。とりめしは、缶詰の鶏肉を使ってるみたいで、それとご飯を混ぜた感じです。まぁ外で食べたので美味しかったです。

そのあとは戦車と記念撮影したり、駐屯地の中を大型トラックの荷台に乗せられて、周ったりしました。羊姫は、是非とも迷彩服が着たいと言うので、レンタルしている迷彩服に着替え記念撮影。

なんか、結構、面白かったですよ。

シャツチッタへ行ってみた

シャツチッタ 今日も川崎CINECHITTA通りへ。今週はT-SHURTSのイベント、シャツチッタが開かれておりました。

ネタ系のおバカなTシャツから、デザイナーものの、結構よく出来たTシャツまで、かなりの数が出ておりましたよ。

いくつか気に入ったものを衝動買いしてしまいました。

いくつかお店を紹介します。

GRAVITATION

デザインの絵がヒットしてしまい、羊姫と2人で1着ずつ買ってしまいました。1着ずつと言ってもお揃いでは無いです。

音速廃人。

まぁ、これは普通に良いかなぁと思ったので購入。

TRIFAI

このお店も結構良いのがあったのですが、悩んだ挙句買わなかったです。

irregular

心の琴線に触れる一枚があったんで、思わず携帯のカメラで取ってみました。
I Love 焼肉
「I Love 焼肉」

右の 「I love カレー」 も気になりますが、やはり男は黙って焼肉。これを着て焼肉を、それはもうガツガツと貪るわけです。だって、愛してるんですから。焼肉で、ラブアンドピースでハッピーなわけですから。

そんな姿を想像したら…。

やっぱり買えませんでした…。

そんな歳じゃないのです…。アホなTシャツが着れる年齢に戻りたい今日この頃です。

…とまぁ、なんか普段はそんな興味無くて、Tシャツにハマリまくってる人を斜めに見てしまうのですが、こうしてTシャツを見てみるといろいろあって、興味出まくりです。ハマリそうです。斜めに見ていた人たちの気持ちがものすごい理解できました…。

『フラグメント』 古処誠二

これは参りました。久々のヒットかもしれません。というか、ちょっと残念だった田口ランディさんのエッセイの後に読んだので、面白く感じる気持ちに拍車が掛かったのかもしれません。

事故で死んだとされるクラスメートの葬式へ行く途中、震度7の震災が発生し、主人公達を乗せた車は地下の駐車場に閉じ込められてしまいます。そんな中で、不良グループのリーダー格、城戸が死んでしまい、主人公、優が推理を巡らせるお話です。

城戸は落盤によって死んだようですが、実際問題はっきりしません。優は城戸がクラスメートが死んでしまった事件の首謀者だと思っているので、こんな事故で死んで欲しくないのでした。

完全な暗闇、そして、密室で起きた事件は事故か殺人なのか、さらに、クラスメートの死は本当に事故なのか…。

…という話なのですが、読み始めたら最後まで止まれない展開の良さと、推理・心理の描写がものすごく上手く構成されておりまして、物語単体の面白さにアクセルをかけておるのです。まぁ、落ち着いて考えると結構、変なところがあるのですが、読んでる最中は気にしている暇が無い感じでした。まさにジェットコースター型の小説でした。

変なところは、昨今の学生なら、携帯の1つや2つ持ってるだろう事で、そうそう真っ暗闇になる状況ができない事とか、昨今の学生なら、かばんに菓子の1つや2つ持ってるだろう事が予測されるが、誰も非常食になるようなものを持っていない事とか、最後まで読むと分かりますが、主人公が実は何も解決していない事とか…。まぁ、結構あるのですが、物語を成立させるための制約条件みたいなものなので、この辺は、いたし方無いかなぁと妥協してしまいました。だって、面白かったから。

えーっとそんな感じの小説でした。これは久々に本当にお薦めです。

Amazonで 『フラグメント』 を買ってみる